リアリティ

自分がマップを作る中で感じたことに似たことをいっている記事を見た。


http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0506/06/news002.html


●次世代機では何が変わるのか?


ライターB 次世代ゲームの映像を見て、次世代機でのゲームがどう変わると思いました?


わたしはXbox 360の「Call of Duty2」デモ画面を見て思ったんですけど、大量のオブジェクトを表示するデモが出てきてますよね。今まで、たとえばプレイステーション 2では、多くても10人か20人の敵が攻めてくる程度だったですし、それ以上の人数を登場させるにしても、うまいこと誤魔化して100人くらいいるように見せてるだけだったんですが、実際に100人くらいの兵士がわらわらとあちこちで動いてるのを見ると、変わったなって感じですね。臨場感あったし。


ライターA 確かにその辺は全然違いますよね。「ピクミン」があるけど、あれは動きのコピーであったりして、全部がAIで動いてる訳じゃないですよね。「Kameo: Elements of Power」を見ると、最高で3000体のオブジェクトを出せるらしいんですけど、全てが独自のAIで動いているんですよ。同じ動きをしているのはない。それは鮮烈だったかな。


ライターB ビックリしますよね。あれだけ動いてるのを見ると。それは、確かに現世代機では無理かなと。


ライターA でも、だからといってゲームが変わったかと言われると、そうは思えないんですよ。


各社とも、カンファレンスでは次世代機では今までとは全く変わったゲームが遊べるとか言ってるけど、デモで提示されているのは、やっぱり今までのゲームと一緒だと思います。動くオブジェクトが増えているのは確かにすごいけど、プレイしている側からすれば、やってることは同じなんですよ。


記者K たとえばアクションゲームで“1000人切り”を目指してプレイするときに「これまでは動きのコピーでしたが、次世代機では1人1人がAIで動きます」と言われても、やっぱりやってることは“1000人切り”なわけで、新しいゲームのあり方というものが提案できていないんですよね。「だからどうしたの?」という気分になる。


ライターA Xbox 360でも、全世界で25万人がレースに参加して観戦する、という構想が紹介されましたが。それはそれで面白いんだけど、そのほかに何もないんですよ。


ライターB でも、2Dから3Dに変わって、グラフィックが向上していったわけじゃないですか。それで、次の世代になって、今度は「HD」とか画質の部分での訴求もあるんでしょうけど、“数”で見せられるっていうファクターが加わるので、ゲームがどうなるかっていうよりも、演出の部分で変わっていくんじゃないかと思いますよ。


ライターA 演出は確かに変わるでしょうね。


ライターB “オブジェクトの数”が生み出す臨場感というか。そこで印象が変わっていきますよ。



CS:Sにおいても、新しく導入された物理エンジンがゲームを楽しくする方向に役立っていないという指摘が多かった。一方で、いまだにスーパーマリオのような"クラシック"ゲームがゲームとして楽しまれている。


TurtleRockが作ったマップの出来は確かにクオリティが高いのだが、今までCSを中心にプレーしてきた人の中にはPCの性能が足りず満足にプレーできない人もいるようだ。プレー人口が減ってしまっては良いことはない。
また、見た目に美しいマップというのはそれだけ視覚から入っていく情報量が多いわけで、あるプレーヤはそれが余計な情報だと感じるだろうし、またある人はプレーに関係ない要素はまったく気にしない(=作りこむ意味がない)だろう。
さらに、CS:Sで頻繁に使われているFPSを稼ぐための細工がプレーに明らかな悪影響を及ぼしている部分も散見できる。(FadeDistance等) 回りくどい小細工をしなければいけなくなるようならばいっそハードウエア環境が整うまでリリースを遅らせる、ということがあってもいいと思う。


ビジネスだから、利益を生み出すように転がしていかなければいけない、過去のプロダクトを陳腐化しなければいけない、そんな動きが見え隠れするのは仕方のないことかもしれないが、ゲームをプレーする過程で体験するさまざまな要素の中で「楽しさ」の比重が下がっていくようではゲームではなくなってしまう。


一応こういうことにも気を使いながら取り組もう。