とうとうSecond Lifeに手を出す

なぜはまる人が多いのか、なぜ多くの企業が参入するのか、なんとなくわかった気がする。


1990年代後半、Web世界にHTMLに加えてVRMLなるものが生み出されたことがある。
で、多くの人がVRMLを使って仮想商店街を構築するだとか、そういうことを盛んに言っていた。
ところが、VRMLをまったく使わないAmazonをはじめとするネットショップが着々と成長し誰の目にも成功であることが明白なのを傍目に手間のかかる3Dのコーディングをやろうとするのはまったくもって時間の無駄であったし、実際に仮想空間を作ってブラウザで(Webですから)表示させてみても、当時のPCの性能では使用感は最悪だった。
fpsでいうと、多分一桁だったと思う。
あの頃なぜかVRMLを使って云々という話はアメリカより日本でのほうが盛り上がった気がする。NTTだとか、そういう規模の企業がまじめに議論し開発しようとしていた。
結果は言うまでもなく完全に失敗だった。時代に合っていなかった。早すぎた。


あれから10年ほど経って、ようやく当時構想だけが先走っていた仮想空間ないし仮想モールのようなものが実現可能な環境になってきているということなんだろう。
10年前も、仮想空間の構築に積極的だったのは主に企業だった。自分のように個人でVRMLのコーディングをしようとする人はほぼ皆無だったし、やろうとしてもツールが無かったため実際問題不可能だった。
ちょうどCS:Sのマップ作りをHammer無しですべて手作業でコーディングするようなものだ。
日々拡張していくことが求められるのに、これではできるはずがない。


で、個人プレーヤがはまる理由はというと、これは一言で説明するのは難しい。
一番大きいのは、目的がないこと、だろう。
好きなようにしていてかまわない。
たいていの人は変なことをしてみる。
その場に飽きたらどっか別の場所に行けばいい。
珍しいものがたくさんある。
ユーザーはどんどん増えるし、その作品も増えていくし、しかし一人の人間が見て歩ける範囲なり量の限界は知れているので、結果として完全に飽きてしまうことがない。
暇つぶし最適だし、場合によってはここで稼ぐことすらできる。


グラフィックの質は、最新のFPSの画質になれた目には良くは映らないが、それでも決して悪くはない。
特にテクスチャの質には気を使っているようで、CS:Sでは画質よりパフォーマンスを重視したレンダリングだったが、Second Lifeでは看板等がきっちり読めるようになっている。
できるだけ多くのPCでプレイできるようにしておかないとユーザーが増えない、という事情を考えると、この辺が最適だろう。


現状、慣れるためにいろいろ見て歩いている段階。
超拡張版Mystといった感じ。