映画とゲームは供給する物は違うが応えるべき需要は同一

過去の映画のヒット作を見ていて、後から振り返ってみると社会乃至大衆のメンタル面での需要に応えるように作られていたものが当たるんだなぁ、ということに気付く。
今世紀に入ってからのゲームのヒット作にも同じことが言えて、同一の需要に応えるべく作られる両者は真っ向から競合する製品なんだなぁとも思う。
そう考えるとジェームズ・キャメロンが言ってるようになるのか。


ここ数年でいうとゾンビネタが流行っているが、これもどうやら社会に蔓延する空気を反映したものだと考えていいのかもしれない。
ただしアメリカに限った話だが。
日本ではゾンビネタなんか全然流行ってないし。


アメリカでは不況下で医療保険について議論が進んでいて、公的保険など社会主義だとか言ってる人もいれば公的に国民の健康を支えるのは良いことだという人もいる。
いずれにしても一般市民の健康が議論の中心であり、また、自分だけよければそれでいいのか皆がよりよくなることを目指すのかというのも論点である。
なんかアメリカ丸ごとLeft4Deadみたいなシチュエーションなわけだ。
いやいやまだ人が死ぬレベルじゃないだろうと思っていたら、そうでもなかった。
いまや壊滅寸前の状況にある自動車産業の街デトロイトでは、不景気の煽りを受けて収入が減ったり断たれたりして医療を受けることを躊躇い、結果として病状が深刻になるまで放置することになり、そしてどうしようもなくなってから医療機関に行き、かえって高額な医療を受ける羽目になり、しかしやはり手遅れで命を落とすことになり、ところが遺族はもう金が無く葬儀や埋葬すらできないからと遺体の引取りを拒み、そんな訳で病院の遺体安置室の冷凍庫にはまるで穀物倉庫に小麦の袋が備蓄されているかのように死体袋に入った病死体が山積みになっている。
それを撮ったビデオが某ニュースサイトにあった。
こういう社会状況があってゾンビゲーが流行っている。
しかもここにきて新型インフルエンザ世界的に大流行である。
L4Dの開発陣の中には「うっは疫病大流行で広告効果が加速するラッキー」とか思ってるやつが一人くらいはいるだろうと思う。


流行と無関係なスーパーマリオとかやってるほうが平和でいいかも。