ベトナムFacebookブロックの件の続き

騒いでいる人がいたのでたまたま今回初めて自分が気付いただけで、ベトナムでは数年前からブロックは行われていたらしい。
ネットの利用が比較的自由なように見えただけに、今まではやっていなかったと勝手に思い込んでいた。
当初はベトナム国外のDNSを使うことでブロックを回避できたらしいのだが、今ではそれも不可能になっているとのこと。
Twitterも一時期ブロックされていたようなので、ベトナムは普通にネット検閲する国なのだ、という理解で間違っていないだろう。
ブロックの状況やおそらく当局のミスで発生していた回避方法を見た感じでは、中国の金盾(The Great Firewall)と同じタイプの検閲システムがあるのだと思う。
で、初めから禁止語句や禁止サイトを問答無用ブロックするのではなく、自由に使わせた場合と検閲した場合でどのように変わるかを少しずつ匙加減を変えてこの数年間調べていたのだと考えると大体辻褄が合う。
もしかすると、普段は検閲無しでネット上で暴動の予兆を感知したら遮断するようなシステムが、中東での話題に反応して過剰反応乃至ある種の誤作動を起こしたのかもしれない。


2002〜2004年あたりに中国が関係の深い複数の国に金盾と同等の検閲システムを売却したが、その時手に入れたのか。
具体的な国名のリストも見たのだが、パキスタン以外覚えてない。


色々見た中で抱いた感想として、特殊な状況下、異常事態においては検閲は時として多数の利益になりうる。
緊急時に大衆扇動を防ぐ等の目的で検閲が可能な状態にしておくことは必ずしも悪いことではないと思う。


追記:去年書いたことと関係あるかもしれない。 http://d.hatena.ne.jp/Schuzak/20100410