理解力の無い人に荒らされても手の施しようがない

CS:Sのマップを作っていた頃、作品を使うユーザーは皆一定以上のコンピューターリテラシーを身に付けていた。PCを自作できるのは当たり前、自助努力当たり前という世界だった。そういう世界ではユーザーが作品を理解できない事が原因で不当な批判を受けることはあまりなかったと思う。また、作り手としては基本的に批判的な意見でも全て真摯に受け止めて次作以降に活かす姿勢が必要だったし、そうしてきたつもりだ。


しかしFirefoxのアドオンを作るとそのユーザーは実に様々で、中にはこれまでの常識が通用しない人もいる。
アドオンが動かないというメールを受け取った。送り主はプロバイダのアドレスからおそらく本名で送ってきていて、しかしその内容はソフトの名前を間違っていて、ソフトの説明についても読んでいなくて、当然このソフトが何をするものか理解しておらず、そんな状態でインストールしておいて自分が思い描いたとおりに動かなかったのでWebサイトにアクセスして連絡先を探し「ソフトが動かない」と地球の反対側にいる作者にメールを送ってきた。
ただの勘違いだと理解してもいいが、ほんの一瞬ソフトについて読めば間違うことなどありえない。今まで接したことのないタイプの人を相手にすることになった、面倒なことだ、そう思っていた。
他にも似たようなケースがあったが、しかしこれらは直接メールで問い合わせてきただけまだましだった。


一番酷かったのは、たった4行の短い注意書きを一応読んだ上でその意味を理解できず、理解できていないこと自体すら理解できず、そして希望どおり動かないと使用方法を確認することもなく問い合わせることもせず5段階で最低の評価をつけてきた。「.jpなサイトが見つからない」などと書いているがここしばらくサイトはダウンしていない。
不当な誹謗としか言いようがない。
この評価をつけるためにわざわざアカウントを取っていた。不愉快で仕方ないし、こちらからは手の施しようがないのが悔しくてたまらない。*1
どういう人物なのか調べてみたところ、アメリカのマイナーな大学のカレッジにすらついていけず中退したマリファナラバーだった。品性だけでなく知能や理性をも疑わざるを得ない。*2 *3
こんなきっかけで最低の評価が付く。通り魔に会った気分だ。


Firefoxコミュニティはこういう荒らしというかある種の破壊行為に対処できずにいるが、ちょうどWikipediaがだんだんおかしくなっていったのに重なって見える。ユーザーの爆発的増加につながる"ある層"を取り込むと、コミュニティを腐らせてしまう危険で有害なタイプの人間も不可避的に紛れ込む。MySpaceが荒んでいったのも同じ理由だと思う。
対照的に荒むことなく規模を拡大させ続けているサービスもあるが、そういうところでは有害なユーザーを排除する仕組みがある。放置しておいて万事うまくいったりしないし、そうした"治安維持"は仕組みを盛り込む等運営側の主導でしかできず、その意志にかかっている。


以前にも取り上げたが、欧米では反社会的行為を平然と行うサイコパス極東アジアの数倍から10倍程度の割合でいる。だからこそ欧米社会では"排除する仕組み"としての銃が必要になるのかもしれないが、ネットには銃に相当するものは無いことが多い。嫌な目に合いたくなければ君子危うきに近寄らずという態度を取ることになるが、それだけでは物事への参加はできない。全体としてはどういうバランスが最適なのか改めて考え直す必要性を感じる。

*1:不当である旨通報したところ、件のユーザーレビューは削除された。

*2:消されたのにまた同じ事書いてきた。どうかしてる。

*3:また削除された。