MicrosoftはどうやらLinuxとWindowsは異次元にあると考えているらしい

ここ半年くらいの間に表面化したネタを総合すると、最近聞かなくなった所謂wintel陣営の結束を強めようという動きがあるのは間違い無い。
で、この動きを再始動させたキープレーヤーはIntelだった。
そしてこの動きで排除されようとしているのはMacだということらしい。
Macは確かにシェアを拡大していてWindowsが食われているのは明らかだが、Macの出来もさることながら価格が十分に安いことも普及の大きな要因であることは間違いない。
一昔前と違ってWindows機と同程度の価格なら効果的な広告を打てば見た目エレガントっぽいMacの方が人を惹きつけやすいのは理解できる。
また、Windows Vistaが内部的な進歩が思うようには行かず派手なUIばかりが目立ってしまっているのに、一般ユーザーに訴求効果が高いと期待されたこのUI部分でMacに完敗していて、単にシェアを取られる以上にVistaの評価を不当に下げる要因になっていると考えていても不思議ではない。
そういう状況下でwintel結束強化だ。
MicrosoftMac潰し、もっと言うとApple潰しに掛かっているのは間違いない。
もしこの動きによってAppleの勢いが殺されてしまうことになったら、シェア拡大につなげるためハードのコストを抑えることを目的にPowerPCを捨ててIntel製プロセッサに乗り換えたことが仇となり、よりによってそのIntelの動きがきっかけとなって市場から完全に駆逐されてしまうというシナリオも全くない話ではなくなる。
ちなみにIntelとしてはパーソナルコンピュータの出荷台数が減らなければプロセッサを搭載するPCメーカーはどこでもいい。


一方、その横で地味にシェアを伸ばしているLinuxについてはそれほど脅威には感じていない様子。
中国やヨーロッパではLinuxの存在感が無視することなど到底出来ないレベルに達しているにもかかわらず、これを押さえようとする強力な動きは今のところ見られない。
Linux側から見ると、これはUbuntuだけかもしれないが、Windowsに取って代わることを一つの目標に掲げている集団すらある。
OSではないが、Googleも究極的にはMicrosoftの影響力を極めて小さいものにすることを狙っている。
つまり、より大きな規模で見るとみんなで寄ってたかってMicrosoftを潰そうとしているのであって、どうもMicrosoftはこの包囲網を軽視しているように感じられる。
包囲網を作っているのはMicrosoftと肩を並べる巨大ソフトベンダーではなく、無数の小さな開発者集団だといっていい。
なんだかアメリカ軍が弱小イラク軍を叩いている間に無数のゲリラやテロリストに背後を突かれ足元をすくわれていたのとダブって見える。


MicrosoftAppleアメリカ企業だ。
喧嘩したきゃ勝手に殴り合いしてくれて結構。
で、そのどさくさに紛れてTronとかが存在感を増してくれたりしないかな、と期待。
無理か。
既に死滅状態か。