Firefox4のUI案を見て呆れる

Firefox4でUIが大幅に変更され、Chromeに酷似したものになるらしい。
馬鹿げてる。


タブバーとかアドレスバー、メニューバーといった要素の配置が問題になっているらしい。
答えは簡単だ。
ユーザーが自由に配置を変えられるようにすればいい。
Operaがもうずいぶん前からそうであるように。
Mozillaは色々配置を試しているようだが、ちょうど自分が数年前にOperaを使いやすくするために試行錯誤したのとまったく同じことをやっていて、今更何やってんの、と。
どれがベストなのかという問いに開発側が答えを出すことはできない。
ユーザーが決めることなのだ。
従ってユーザーの要望に適応できるようにしておく、つまりカスタマイズできるように作るということが最適解だろう。
アドオンがたくさんあるからFirefoxが支持されているのだと思うが、そこから何も学んでいないのだろうか。


ChromeのUIを真似ているようなのだが、自分のケースで言うと、ブラウザを使って何か作業をしているとき頭の中では作業ツリーがあって、Firefoxがルートでその下に各タブやさらにその子タブがぶら下がっているような形になっている。
これは今自分が何をやってるのかさっぱり分からないような人以外基本的に誰でも同じだろうと思う。
Operaはこの作業の根本を十分理解しているからこそカスタマイズできるように、カスタマイズしても破綻しないようにデザインできたのだと思う。
一方Chromeがこういうデザインになったのは、Webアプリケーションが普通のアプリケーションに近い使われ方をするようになるとユーザーの頭の中で作業フローが旧来のブラウザで従前どおりの作業をする場合と大幅に変わり、クラッシュした場合等も考えると技術的にも各タブは別のアプリケーションとして動いていた方が都合がいいという事情があってのことだ。


ところがFirefoxはその使われ方は昔ながらのブラウザでしかないのにまったく違う作業フローを前提にしたChromeのUIを真似ようとしている。
しかもそれでいて、開発過程でいろんな案が出ておそらく全員が十分満足する配置はないということには気付いているはずなのに、Operaのようにカスタマイズできるようにはしようとしない。

OSとブラウザの融合が一気に進みそうな空気の中、Mozilla陣営はブラウザ対決だけで頭がいっぱいでまともな判断ができなくなっているんじゃないか。