Google Book Searchについて著作権絡みの問題について

著作者には自らの著作物を他人に使わせない、見せない、自分だけで独占権利という権利があるはず。
いくばくかの値をつけて本を売ったということは、その価格応分の金を払えないやつには使わせないということでもある。
また、限られた部数しか刷っていないというのはそれ以上は世に出さないという意思の表れでもある。
中には採算が取れないから出版を打ち切るという形で絶版になったものあろうが、全てがそうではない。
いくら金積んだってこの情報はお前にはやらない、というケースが多々ある。


であるにもかかわらず、あらゆる絶版本を著作者になんの断りもなくスキャンして公開すれば必ず権利侵害のケースが含まれているのであって、間違っている。
ヨーロッパでは国家として異を唱えるところが出てきているし、他でもないアメリカの司法関係者からも異議が出ている。
しかし日本は国家としては何もしてない。
個別の著作者が文句言えばいいとGoogle側は主張するが、多くの著作者・権利者は問題の存在にすら気付かないことくらいわかっているはずで、それを承知で何の連絡もなく公開するつもりでいるわけだ。
Googleとしてはいちいち全ての権利者に連絡していたらきりがないと言うのだろうが、そういう状況下では「だから権利者側から連絡してくればいい」ではなく「このプロジェクトは遂行不可能だ」という結論に達するべきなのではないか。


Googleはネットでは支配的立場を手にしているが、世の中全体という視点からいうとアメリカの一私企業でしかなく、Googleが何かをいえばそれが遍く世界に行き渡るなどと考えるのは思い違いも甚だしい。


何度考えてもBook Searchはいきすぎだと思う。
同時に、日本で対応策がとられない、このことが問題としてすらあまり取り上げられないことが不安でたまらない。