時系列が逆の狼少年

狼少年の話ってのは、少年が嘘ばっかりついていたらいざ本当のことを言ったときに信じてもらえなかった、という話だ。
一方で嘘まみれのプロパガンダばかり流していると、どうせあいつらの言うことは嘘だ、という考えが定着して、狼少年の場合将来言うことが信じてもらえないのに対し、嘘をつく国は過去に言ったことが全て嘘だと思われる。


それが前提だから歴史の捏造を平気でやる。
そんなことをできるのは歴史と自分たちに連続性がないということにしている、あるいは本気でそう信じているからだろう。


欧米人が極端に批判的なことを言うのを聞いて反感を持っていたが実際彼らが言ったことは本当だったと思い知らされ続ける。


自分が過去に受けた教育の中にもずいぶんと偏ったものがあったこともだんだんわかってきた。
当然自分自身の人格にも偏りがあったわけで、しかもそれを自覚できていなかった。
自分に偏りが無いなどとは思っていなかったが、実際の偏り方が自分の思っていたのとかなり違う。


もちろんネットで調べていろんなものを読んでそこからより正確な情報を得ているつもりでも、厳密にはやはり偏りがある。
ネットであれこれ見たせいでかえって偏りがひどくなる人もいる。
真ん中を知るには右端と左端がどこにあるのか知っていなければいけないが、本当の極に触れていなくても見る量を増やせばより正確に中央を把握できるようになるだろう。
その過程で中央から外れることもあっていい。それは避けられないはず。
どんどん吸収して考えをスムーズに変化させられる柔軟さは維持しておこう。