各ブラウザのUserAgent

さて、Firefox生活が実に快適で、デフォルトブラウザの設定もすべて変えてしまいたい気分。
しかし今使っているシステムでは他のソフト(メーラーWindows Media Player 等)との関係でそれができない。
なんか気分悪い。


メーラーOutlook Express をなんとなく惰性で使っている。
このソフトの実行ファイル名はMSIMN.EXEで、MSIMNというのは Microsoft Internet Mail and News の略で、たしかWindows95の時代に出てきた初代 Internet Explorer に標準で添付されていたメーラー。後にUIのちょっとした変更があったときに今の名前に変わったが、セキュリティ関連の修正以外はほとんど変化がない。
そんな経緯があるので、WinXP x64環境でも昔のまま32bit版が同梱されているものとばかり思っていた。
しかし起動中にプロセスを調べてみると、64bitで作動していた。Outlook Express はOSの一部、ということらしい。
で、このメーラーで開いたHTMLメールのリンクをクリックしたときに立ち上がるのは64bitのIEで、IEにあわせてインターネットじゃないほうのExplorerのUIも置き換えられたりもするので、IEもOSの一部という扱いなんだろうなと、思わされる。
実質OSの一部ということであればやはり64bit版を使ったほうがいいのだろうか。
前にもここで書いた気がするが、現状では64bit版のIEにはかなり多くのPlug-inやツールバーがインストールできない。
IEを使わざるをえない時、生IEで使うことになる64bit版ではあまりにも不便なので32bit版を使ってきたが、試しに64bit版で32bit版と同じことができるか検証してみよう、ということになった。


まずはじめに Windows Update
これができないとなると相当問題だと思うのだが、試してみると、

32 ビット版の Internet Explorer を起動する必要があります
 64 ビット版 Windows 用の更新プログラムをインストールすることもできますが、Web サイトを閲覧するためには、32 ビット版のブラウザを使用する必要があります。

と。
これは問題だ。いきなり最初で躓いた。
やる気あんのかと問いただしたい気分。


IE7のUIについても、能動的・積極的に何がしかの理想を実現しようとしたものには見えない。
Firefoxの真似をしたうえで同じではありませんと言えるように細かいところをいじった、というふうにどうしても見えてしまう。
Firefoxではユーザーがアドオンを追加して使いやすいものにしていくのが特徴だが、IE7はその部分まで真似したかったのかもしれない。
Add-Ons for Microsoft Internet Explorer http://www.ieaddons.com
Plug-inとかアドオンとかいう形で機能を追加していくこと自体は相当昔から行われているが、こういうサイトを作って体裁を整える必要は、IEにはないように思える。
なんというか、IE7に絡んだMicorsoftの動きはどれも感心できない。格好悪い。


そういえば、IE7MOSAICのコードを使わなくなったのだし、他とは違う挙動不審独特の挙動を示すのでMozilla互換の看板をはずしてもいいはず。
UserAgentはどうなっているのだろうか。


IE7 (32bit)

Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.2; WOW64; .NET CLR 2.0.50727)

IE7 (64bit)

Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.2; Win64; x64; .NET CLR 2.0.50727)

Forefox2.0

Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.2; ja; rv:1.8.1) Gecko/20061010 Firefox/2.0

Opera9
Identify as Opera

Opera/9.02 (Windows NT 5.2; U; ja)

OperaにはUserAgentを偽装する機能がある。
Identify as Mozilla

Mozilla/5.0 (Windows NT 5.2; U; ja) Opera 9.02

Mask as Mozilla

Mozilla/5.0 (Windows NT 5.2; U; ja; rv:1.7.5) Gecko/20041110

Identify as Internet Explorer

Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.2; ja) Opera 9.02

Mask as Internet Explorer

Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.2; ja)

まず見てすぐに分かるのは、IEだけ一世代前のブラウザということになっていること。それと、UserAgentはブラウザに関する情報を盛り込むものであるのにIEだけはシステムで使われているCPUの種類やブラウザではないソフトのバージョンまで含めている、ということ。IEはこれ以外にもHTTPヘッダでCPUの種類を送信し、しかも32bit版では実際のCPUではなくx86と通知している。
余計なことすんな。
Mozilla系のルーツに端を発するコードを使用しなくなったのだし、挙動も独自だし、何より一番シェアが高いのだからIE7のUserAgentは "MSIE/7.0 (Windows NT 5.2; ja)" というような形になってるべきだと思う。


UserAgentが変わったことで少なからず影響が出ると考えたのか、Microsoft自前でUserAgentの変更方法がまとめられている。
http://www.microsoft.com/japan/msdn/ie/ie7/aboutuseragent.aspx
試しに変更しようとしてみたが説明どおりレジストリを編集しても変化無し。調べてみると、どこか一箇所を編集すれば他の該当箇所も自動的に変更されるはずなのにそれが機能せず、全部手作業で直すのは面倒なので挫折。


いろいろ見てるうちに、IEを使いたくないという気持ちがますます強まる今日この頃。