好景気が続いている、ということになっている

自分の生活はなんら変わったところがないのだが、しかし景気がいいということになっているらしい。
日本だけでなく、世界的に。
前回似たような好景気になっていたころ、日本でいうとちょうどバブルの絶頂期、ヨーロッパでベルリンの壁が崩壊した。
一つには当時のソ連の指導者であったゴルバチョフが東側を束縛することをやめたこと、それと並行して、もしかしたら先行していたのかもしれないが、東側各国で社会主義に対する疲れの顕在化が著しく国家が個々人の思想をコントロールできなくなっていたことが原因となっていた。


今海を隔てた隣の国に冷戦の遺物が残っている。
いろいろ漏れ聞こえてくる話を聞くと、どうやら国家体制が相当緩んでいるらしい。
世界経済はベルリンの壁がなくなった当時に似ている。
親分的な位置づけにある中国もかつてのソ連のように共産主義からの乖離を強めている。
限界は確実に近づいている。
ベルリンの壁が崩壊する直前、東ドイツのホーネッカーの演説をその場で聞いていた二十歳そこそこの人が大あくびをしている映像が放送されたことがある。あくびをしていた人はそれより前からいただろうが、プロパガンダ等を担っていた放送局がその光景を放送してもかまわないと思うようになっていた証拠だ。
来年は極東で何か変化があると面白いのだが。